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著者:Olivia Hart
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パルコール嬬恋

高原のコーデュロイと日の出の興奮

パルコール嬬恋のリゾートとゲレンデの眺め
パルコール嬬恋のメイン画像
パルコール嬬恋
8.1

約7m

降雪量

2100m

標高

5

リフト

¥6,800

料金

スキー場の評価方法について詳しく
家族旅行ティーン連れの家族大人のグループひとり旅・カップル初めての人

標高2,100mの日の出

たいていのスキー場は9時までに来てほしいもの。パルコール嬬恋は日の出前に来てほしいのです。真冬の水曜と週末は6:30にゴンドラの乗車が始まり、2,100mで降りるころには浅間山の上の空がピンクに染まり、眼下の谷を雲海が埋めていきます。こんなに早起きするために追加料金を払ったことを忘れさせてくれる眺め。少なくとも、コーヒーが効いてくるまでは。

このゴンドラがここの大黒柱。全長3,193mは関東最長で、ホテルの玄関から四阿山の斜面を上り、東京から週末に車で行ける範囲ではほぼどこよりも高い山頂へ連れていってくれます。山頂からは初級と中級のコースがつながって、ベースまで4km以上のクルージングに。これほど行きやすいリゾートにしては、途切れずにターンし続けられる距離です。

難点はコース構成。約95%が緑か青で、上級コースはわずか、オフピステは閉鎖。天然の降雪量は国内基準では控えめなので、パウダーの目的地ではなく、標高を生かした圧雪とパークのリゾートです。その代わり、気取らず家族向けで、気疲れもしません。

長く広いコーデュロイ、本格的なパーク、滑って戻れるホテルが欲しいなら、パルコールは有力候補。林での大雪の日を軸に旅を組み立てているなら、のんびりクルージングの日としてどう組み込むかを読んでみてください。

スキー場データ

  • 標高差620m(2100m → 1470m)
  • 降雪量
    約7m
  • コース比率 62% 33% 5%
  • ツリーラン
  • リフト券¥6,800
  • リフトゴンドラ1本、クワッド2基、ペア2基
  • 混雑度
  • コース外滑走不可
  • ナイター
  • 家族向け
  • コース数22
  • 滑走エリア約80ha
  • 雰囲気パーク推し、東京の週末組、日の出ハンター

コースマップ

宿泊施設

地図で見る

ゴンドラ乗り場のリゾートホテルが当然の選択。玄関を出ればすぐ雪の上なので日の出ゴンドラも楽で、夜はスキー場自前の温泉に車に乗らずに浸かれます。部屋は素朴ながら快適で、家族向けの広い部屋もあり、ビュッフェなので夕食の手配も不要。リゾートの宿泊者用シャトルを使えるのもここだけなので、車なしで来るなら重要です。

山を下りると、バラギ高原や嬬恋村のあちこちにペンションや小さなロッジが点在し、家族経営の宿が多く、夕食付きで静かな田舎の雰囲気。ゲレンデとの行き来には車が必要です。宿選びの参考にペンションガイドもどうぞ。

もっと選択肢が欲しいなら、車で約1時間の軽井沢を拠点に。ビジネスホテルから高級リゾートまでそろい、滑らない人にはアウトレットやカフェもあります。その代わり毎朝の運転は長くなり、日の出ゴンドラに乗るにはかなり早起きが必要です。

パウダーとコース

山はゴンドラでつながる2つのエリアに分かれています。嬬恋エリアはロングサイド。ゴンドラ山頂駅から、ゆるやかなコースと中斜面がつながって約3.5kmのノンストップ滑走になり、グループ全員で一緒に滑れるほど広く、下に着くころには脚が気づくほど長い。ホテル周辺の下部斜面にあるバラギエリアは、リフトでつながる広く短いコース群で、足慣らし、レッスン、上部がガスに包まれたときのさっと周回に最適です。22コースの公式配分はおおよそ初級62%、中級33%、上級5%。黒表示のコースは、腕試しというより短く少し急な斜面の膨らみくらいに考えましょう。

地味な強みは雪質。この標高なら冷たく乾いた雪がよく持ち、しばらく降っていなくても圧雪バーンはアイスバーンにならずグリップが効きます。日本海側の雪雲は山脈のこちら側に届く前にほとんど降らせてしまうので、大雪はめったになく、新雪といえば深いパウダーではなく、硬くなめらかな圧雪の上に数cmのやわらかい雪が乗る程度。リフレッシュしたら、まずゴンドラ上部のコースへ。下部はレッスンや家族連れですぐに荒れます。

いちばんの危険は風。山頂は吹きさらしで、荒れた日はゴンドラが減速・停止することがあります。そんなときもバラギエリアのリフトは動いていて、コース脇の林が視界を助けてくれるので、天候が過ぎるまで滑るものはあります。

オフピステは含まれていません。境界はロープで囲まれパトロールされ、ゲートシステムもなく、コース間の林も滑走禁止。新雪のあとコースの端に少しやわらかい雪が見つかるかもしれませんが、ツリーランの周回はできません。それが欲しいなら、新潟側の雪深い山やみなかみへ。

パルコールが際立つのはパーク。ONI PARKはジャンプ、レール、ボックスが長く段階的に並ぶラインで、シーズンを通して作り直すクルーが管理し、初めてのボックスから上手なライダーも遊べるアイテムまでそろっています。滑りたいだけの子ども向けに、別にチューブパークも。少しでもパーク好きなら、丸一日取っておきましょう。

パルコール嬬恋の雪予報

アクセス

アクセスは車が断然楽。東京から関越道と上信越道で碓氷軽井沢ICまで行き、バラギ高原まで山道を約1時間、合計約3時間です。ナビがパノラマラインを案内することがありますが、冬は両端が閉鎖されるので、国道144号でバラギ高原方面へ向かいましょう。最後の上りは急で夜間に凍結するので、スタッドレスタイヤは必須、チェーンもあると安心。予約のポイントは冬のレンタカー&運転ガイドで解説しています。

公共交通機関は一苦労です。最寄り駅はJR吾妻線の万座・鹿沢口駅でタクシーで約20分、日帰り客向けのスキーシャトルはありません。シャトルはホテル宿泊者専用なので、ベースに泊まるなら予約時に一緒に申し込みましょう。それ以外は、車で来るか、忍耐をたっぷり持ってきてください。

どんな人に向いている?

  • 初めての人良い
  • パウダー狙いまずまず
  • 滑らない人いまひとつ
  • 予算重視まずまず
  • アクセスのしやすさまずまず

パルコールがいちばん合うのは、クルージング好きの中級者、家族連れ、パークライダー。山頂からのロングコースはゆるやかな斜面で自信をつけるのに最適、家族連れにはやさしいゲレンデとベースのホテル、フリースタイル勢には東京から行きやすい中でも指折りのパーク。標高差と同じくらい景色を楽しみたい人や、温かい飲み物を手に日の出ゴンドラに乗るのが楽しい滑らないパートナーにとっても、すてきな一日になります。パークの実力はテレインパーク&フリースタイルにおすすめのスキー場で比べてみてください。

上級者やパウダーハンターは拍子抜けするはず。急斜面がわずかでオフピステも閉鎖なので、パルコールは旅のメインディッシュではなく、楽しい圧雪デーや気軽な足慣らしとして使いましょう。深雪の日が目的なら、雪の多い山と組み合わせて。

グルメとアフタースキー

山の上の食事は、ベースのレストランとホテルのビュッフェ、それにさっと休憩できる軽食カウンター。カレーライス、ラーメン、カツ丼といったゲレンデ食堂の定番が手頃な値段でそろいます。ハイライトというより頼れる燃料なので、ランチ中心に一日を組む必要はありません。

夜は静か。メインイベントはホテルの温泉で、そのあとホテルかペンションで夕食です。嬬恋はナイトライフより夏キャベツで有名で、数少ない地元の飲食店も冬は早じまい。居酒屋やバーが欲しいなら軽井沢のほうが断然選択肢は多いですが、車での移動になります。夜も楽しめるリゾートはアフタースキー&ナイトライフガイドで紹介しています。

Japow Travelのアドバイス

  • 営業時間:リフトはたいてい8:00〜16:00。日の出ゴンドラは12月下旬から3月末までの水曜と週末に、6:30(3月からは6:00)から別料金で運行します。ナイターはありません。
  • リフト券:大人1日券の通常料金は¥6,800で、早割やオンライン購入の割引もあります。出かける前にスキー場のチケットページを確認しましょう。
  • 天候:山頂は高く吹きさらし。強風でゴンドラが減速・停止することがあるので、朝のうちにリフト運行状況を確認し、下部のリフトを予備にしておきましょう。
  • 雪:標高のおかげで雪は冷たく乾いていますが、降雪量は新潟や長野北部より少なめ。たいていの日は硬くなめらかな圧雪で、降雪後はやわらかい雪が数cm乗ります。
  • オフピステ:ロープとパトロールで管理され、ゲートはなし。バックカントリーの計画は、そのための体制がある場所に取っておきましょう。
  • 組み合わせるなら:温泉スキーなら一番近いお隣の万座温泉スキー場、有名な温泉町なら草津温泉スキー場、東京への帰り道なら軽井沢プリンスホテルスキー場で気軽に一日。雪の多い地形なら、北へ走って丸沼高原や尾瀬岩鞍へ。

総評:ロングクルージング、大型パーク、早起き

パルコール嬬恋は3つのことがとても得意です。2,100mへの日の出ゴンドラ、長くゆるやかなクルージングで下るコース、そして一日遊べるパーク。パウダーリゾートではなく、上級コースは少なく、車も欲しくなりますが、東京から行ける家族連れ、中級者、パークライダーにとっては、高くて景色がよくて気楽な一日です。目覚ましをセットして雲海をつかまえれば、なぜみんな朝5時起きを我慢するのかわかるはず。