
コーヒー一杯で新幹線から雪へ
軽井沢は、新幹線からリフトまでの道でブランドのアウトレットモールを通り過ぎる、国内でただ一つのゲレンデです。北陸新幹線を降りて軽井沢・プリンスショッピングプラザを抜ければ、お店の裏にゲレンデがそびえています。東京駅を出て約1時間でリフトに乗れるので、たいていの東京のスキーヤーがゴーグルを探すのにかかる時間とほぼ同じです。
弱点は雪。ゲレンデは長野の山々の乾いて晴れた太平洋側、浅間山近くの標高約1,000mにあり、日本海からの大きな寒波はたいていここに来る前に息切れします。代わりにあるのが寒さで、寒さがあれば本格的な人工降雪設備が使えます。スキー場は例年10月末ごろにオープンする本州でも指折りの早さで、届けてくれるのはシュノーケルの日ではなくパリッとした人工雪のコーデュロイ。板を見失う林ではなく、朝9時にカービングできる整った圧雪バーンを思い浮かべてください。
平日は落ち着いていて、ほぼ品行方正。週末や学校の休みは話が別で、東京や埼玉からの日帰り客が波のように押し寄せ、チケットの値段もそれに合わせて上がります。洗練されたファミリー第一の運営で、レンタルやスクールの窓口も慣れていて、小学生以下はリフト無料です。
このレビューで、軽井沢を旅程に入れる価値があるかを判断してください。ひとことで言うと、スキー初日、家族のウォームアップ、東京からの車なし日帰りには最高、パウダーが旅の目的ならおすすめしません。
スキー場データ
- 標高差215m(1155m → 940m)
- 降雪量約3m
- コース比率 63% 27% 10%
- ツリーラン
- リフト券¥10,000
- リフト高速クワッド2基、トリプル1基、ペア5基
- 混雑度
- コース外滑走不可
- ナイター
- 家族向け
- コース数14
- 滑走エリア約30ha
- 雰囲気洗練、都会から近い、クルージング向き
コースマップ
宿泊施設
地図で見る拠点は当然プリンスの施設そのもの。軽井沢プリンスホテル イーストはゲレンデに面していて、ブーツのままリフトへ歩いて行け、バスに乗らずに子どもを昼寝に戻せます。軽井沢プリンスホテル ウエストはリフトから離れた森の中の、より静かでゆったりしたホテルで、雪まではシャトルか車ですぐ。ザ・プリンス ヴィラ軽井沢はキッチンつきのコテージ風ヴィラで、自分たちのスペースとリフト前の早い朝食を求める家族やグループに便利です。
町なら、旧軽井沢のカフェやベーカリーに近いホテルグランヴェール旧軽井沢が快適で少しクラシックな選択肢で、ゲレンデまで車かタクシーですぐ。駅の北の森の中の軽井沢マリオットホテルには天然温泉とよりインターナショナルな雰囲気があります。どちらもスキーインではありませんが、一、二日のスキーを軽井沢での長めの滞在と組み合わせるならぴったりです。
温泉と森の滞在なら、中軽井沢の星野エリアがスキーの日と好相性。トンボの湯と、ウッドデッキにお店やレストランが並ぶハルニレテラスがすぐそばです。軽井沢全体のナイトライフは控えめで、深夜2時のカラオケではなく、ワインバー、ビストロ、早寝。どこもリフトまで車ですぐです。ホテル選びのポイントはスキーホテルガイドで解説しています。
パウダーとコース
ゲレンデは14コースと8基のリフトがコンパクトな扇形に広がり、使える標高差はわずか215m。大事なリフトはイースト高速とウエスト高速の二本のクワッドで、どちらも斜面を約1km上ります。イーストのクワッドからは、約1.5kmのやさしくくねくねした初心者コーストップクルーズが最長コース、パノラマは山でいちばんの中級クルーザー。最も急な斜面は短く、スラロームバーンと二本のアリエスカは最大約31度ですが、数百メートルで終わります。雪はほとんど人工なので、ファーストリフトでは速くグリップの効くコーデュロイ、混雑日は昼過ぎには急な斜面が雪の山と削れた部分に変わります。スノーパークは3つあり、圧雪バーンを覚えた自信のあるライダーの遊び場に。オフピステと林の端は閉鎖でロープが張られ、ゲートシステムもなく、ロープをくぐればパトロールにリフト券を取り上げられます。太平洋側の寒波がまれに雪を届けた日は、雪は軽く朝は本当に楽しいですが、午前中のうちに滑り尽くされます。
アクセス
スキー場へのアクセスとしてはこれ以上ないほど楽。東京駅から北陸新幹線のあさまかはくたかで軽井沢駅まで約65〜75分(最速のかがやきは停まりません)。ゲレンデは駅の南側で、アウトレットモールを抜けて徒歩5〜10分。スキーを担いでも楽々です。
車なら上信越道の碓氷軽井沢ICから一般道で約15分。ここで滑るだけなら車は不要ですが、周辺を巡るために借りるならスタッドレスタイヤを履きチェーンを積みましょう。雪が少なくても町の日陰の道は夜のうちに凍ります。軽井沢をほかのスキー場とつなぐなら、電車、バス、レンタカーの比較はスキー旅行の交通ガイドで。
どんな人に向いている?
- 初めての人最高
- パウダー狙いいまひとつ
- 滑らない人良い
- アフター・夜遊びいまひとつ
- アクセスのしやすさ良い
軽井沢は、初心者、小さな子ども連れの家族、レンタカーなしで東京から一日滑りたい人のために作られています。広い初心者コース、練習エリアの動く歩道、子どもリフト無料で、国内屈指の気楽なスキー初日になるので、初心者向けおすすめスキー場にも選んでいます。速く安定した圧雪バーンで技術を磨きたい中級者も一、二日は満足できるはず。脚自慢やパウダーハンターは昼には退屈するでしょう。標高差は短く、急なコースはすぐ終わり、オフピステは閉鎖。ウォームアップ、自信づくり、日帰りとして使い、深い雪は日本海側へ。
グルメとアフタースキー
ゲレンデのレストランはカツカレー、ラーメン、唐揚げ丼、子ども向けのパスタといった標準的なゲレンデ飯で、悪くはないけれど一日の予定を組むほどではありません。賢いのは、昼に歩いて数分のアウトレットモールのフードコートやベーカリーへ抜け出すこと。選択肢はずっと豊富です。おいしいものが本格的にそろうのは軽井沢の町。信州そば、とんかつ、薪窯ピザ、本気のパティスリー、東京にあってもおかしくないロースタリー。アフタースキーは、駐車場でビールと合唱ではなく、温泉、長野ワイン、早めの夕食です。
Japow Travelのアドバイス
- 営業時間:メインシーズンはおおむね8:00〜17:00、シーズン序盤の数週間は8:30〜16:30ごろと短め。一般向けの定期的なナイターはありません。
- チケット料金:繁忙期の週末と祝日は値上がりし、オンラインの事前購入は窓口より少し安め。小学生以下はリフト無料です。
- バックカントリー:オフピステは閉鎖でゲート網もなし。林とパウダーが欲しいなら日本海側へ、できればガイドとしっかりした雪崩対策装備とともに。
- 雪:寒くてドライ、人工降雪への依存度は高め。シーズン序盤と厳冬期の平日がベスト。遅い時間やシーズン後半は、急な斜面がデコボコになります。
- 混雑:土日と休暇の週は東京からの日帰り客が押し寄せて混み合います。平日はまったく別の、ずっと静かな場所です。
組み合わせたい近隣スキー場
約30分のあさま2000パークは、より高く寒く、天然雪も多め。谷を少し下った佐久パラダは過小評価されたカービングのゲレンデです。林と本物の降雪が欲しいなら、長めのドライブで行ける北の斑尾高原、妙高高原、白馬バレーへ。
結論:東京からいちばん気楽なスキーの一日
軽井沢でフェイスショットは決して味わえませんし、そのふりもしていません。どこよりも上手なのは摩擦をなくすこと。車も送迎も長いバスもなく、電車と短い散歩と速い圧雪バーンだけ。標高差215mにしては週末のチケットが高いのは少し痛いですが、子どもリフト無料が家族の痛みを和らげてくれます。スキー初日、家族のウォームアップ、東京からの平日のこっそり逃避行に使い、本物のジャパウが欲しくなったら北を目指しましょう。
