
ゴンドラ周回と森の林道
白樺高原国際は、白樺湖の上にある二つのスキー場のうち静かなほう。そしてもう一方にはないおもちゃを持っています。ゴンドラです。6人乗りのキャビンが1.2kmのケーブルを渡って標高1,830mの山頂へ。晴れた日には八ヶ岳の火山群から北アルプスまで見渡せます。そこから短い急斜面で一気に下りるもよし、5kmの林道を森の中へのんびり下るもよし。後者はスキーコースというより、滑り下りられるネイチャー番組です。
標高差は控えめな300m、コース数は少なく、自然降雪も日本海側と比べればわずか。それでも得意なのは「落ち着き」です。混雑はたいてい隣の2in1より少なく、寒くて標高の高いベースのおかげで雪は本州中部としてはドライ。滑走の合間にゴンドラのキャビンで温まるのは、なんとも文化的です。
弱点は、上級者には物足りない地形と、ほぼないナイトライフ。週末や学校の休みには朝イチのゴンドラに行列ができ、全コースを二回ずつ滑ったら、この山はもう見尽くしたことになります。
では誰に向いているのか。家族連れ、クルージング派、そして穏やかで景色のいい一日を過ごしたい人。同じチケットで白樺2in1と組み合わせればなおよし。このレビューでは、最大限に楽しむコツ、最初に狙うべきコース、長野の旅のどこに組み込むかを紹介します。
スキー場データ
- 標高差300m(1830m → 1530m)
- 降雪量約5m
- コース比率 50% 40% 10%
- ツリーラン
- リフト券¥6,400
- リフトゴンドラ1基、クワッド1基、ペア1基
- 混雑度
- コース外滑走不可
- ナイター
- 家族向け
- コース数7
- 滑走エリア約37ha
- 雰囲気晴天、クルージング、ファミリー向け
コースマップ
宿泊施設
地図で見るいちばん近い宿は、ゲレンデのすぐ向かいにある池の平白樺高原ホテル。カジュアルなレストランと、天気が崩れても子どもが退屈しない屋内アクティビティパークがあります。おしゃれより実用重視の王道ファミリーリゾートホテルで、朝イチ出発も楽々。白樺湖畔まで下りれば、池の平ホテルがもっと大きくにぎやかなファミリーリゾートで、温泉とビュッフェの夕食つき。車かシャトルですぐです。
もっと静かで大人な滞在なら、ゲレンデから景色のいいドライブで蓼科の温泉エリアへ。蓼科グランドホテル滝の湯は大きなお風呂がありオールインワンの雰囲気、蓼科親湯温泉はより小さく洗練されていて、長湯とおいしい食事を楽しみたいカップルにおすすめ。どちらも、スキー半分、リカバリー半分の旅にぴったりです。旅館ステイの楽しみ方は旅館ガイドでどうぞ。
予算重視なら、高原にはシンプルな客室とセットの夕食、そして何度も冬を見送ってきたオーナーがいるペンションや小さな宿がたくさんあります。Resort-Inn RariやCountry Inn The Colonial Houseがまさにそんなタイプで、派手な設備よりも温かさと個性で選びました。高原にはナイトライフがほぼないので、バーや遅めの夕食が大事なら、茅野か上諏訪を拠点にして毎日車で上がりましょう。
パウダーとコース
国際はゴンドラと圧雪バーンのゲレンデですが、ちょっとしたサプライズも。ゴンドラは300mの標高差をまるごとカバーし、その下のメインコースは1.3kmの働き者。幅が広くやさしいので、ほとんどの人がトップからボトムまでクルージングできます。急なのはサラブレッド(1.3km)とホワイトホース(800m)の二本で、新雪の後は圧雪バーンが荒れる前にまずここへ。雪が十分に深いと、ホワイトホース脇のツリーランと短い林間コースがオープン。圧雪で知られる高原ではうれしい驚きで、二、三本は滑る価値ありです。5kmのクロスカントリー&チャレンジコースは森を抜けるなだらかな初心者向けの林道で、景色はいいものの平らな区間もあるので、遅い区間にはスピードを持って入りましょう。コース外の滑走は禁止です。週末の朝はゴンドラがボトルネックになるので、営業開始と同時に着くか、昼まで待つのが正解。
アクセス
東京からは特急あずさで新宿から茅野まで約2時間。茅野からはアルピコ交通のバスで東白樺湖まで約40分、そこからレイクサイドプラザ発の無料循環シャトルが湖を回ってスキー場まで走っています。国際と2in1の1日券があればシャトルバスは終日無料なので、湖畔での車なしステイも十分可能。電車、バス、送迎の全体像はスキー旅行の交通ガイドをどうぞ。
車ならスキー場をはしごする自由度が上がります。中央道の諏訪ICで降り、大門街道を茅野経由で上っていきましょう。北からは佐久経由で、蓼科の牧場を越える道で。どちらも通常なら都心から約3時間です。
スタッドレスタイヤは必須で、大雪予報ならチェーンも携行を。晴れた夜の翌朝は霜が降り、登りの日陰のカーブではブラックアイスバーンになります。湖が穏やかでも山頂の風は強烈なことも。始発のゴンドラを狙うなら、最後の数キロを暗い中で焦って走らなくて済むよう、余裕を持って出発しましょう。鍵を受け取る前に知っておきたいことは冬のレンタカーと雪道運転ガイドにまとめています。
どんな人に向いている?
- 初めての人良い
- パウダー狙いまずまず
- 予算重視良い
- アクセスのしやすさいまひとつ
国際は、ストレス少なめで景色のいいリラックスしたスキーの一日を過ごしたい人に向いています。中上級者には長いクルージングコースと、ペースを上げられる急なレーンが二本、深雪の日にはツリーランという戻ってくる理由も。初心者にはラビットコース、小さな初心者パーク、そして長い林道があり、斜度ではなく滑走距離で自信をつけられます。
家族連れには有力な選択肢。ゴンドラなら、子どもは鼻を凍らせながらチェアリフトにぶら下がるのではなく、暖かい箱の中で上がっていけます。ゲレンデが混乱することはまれで、ベースのホテルは雪のすぐ向かいなので昼寝休憩も楽々。同じタイプのゲレンデは小さな子ども連れにおすすめの日本のスキー場でもっと紹介しています。
上級者なら、圧雪の日は昼前には滑る価値のあるコースを滑り尽くしてしまうでしょう。急斜面が続く地形や深い自然雪が必要なら、ここはメインイベントではなく休養日です。国際を賢く使うなら、無料シャトルバスでつながる共通券で2in1と組み合わせて一日を組むこと。午前はゴンドラ周回と林道、昼食後は2in1のパークと非圧雪のキャニオンへ。
グルメとアフタースキー
国際の食事はシンプルで、ゲレンデのすぐそば。クワッドリフト横のレストラン ストリームがメインの食堂で、山賊焼き丼やとろろそばといった長野の定番がそろいます。1階は朝早くから開いていて、リフト前にコーヒーと軽食をどうぞ。もっと手早く済ませたいなら、ファストフードショップ白樺と1830Cafeがゴンドラの合間の軽食や温かい飲み物をカバー。ゲレンデ向かいのホテルにあるホットキッチンも手軽な選択肢で、ゆったり座りたい家族連れに向いています。
グルメは期待しないでほしいですが、そばはさすが信州、うれしいポイントです。ここでのスキーの一日は早く静かに終わります。温泉、夕食、就寝。ホテルやペンションはそれぞれ夕食を出すので、ほとんどの人は宿で食べます。居酒屋でにぎやかな夜を過ごしたいなら、茅野か上諏訪まで車で下りましょう。ゲレンデ飯の楽しみ方はスキー場グルメガイドでどうぞ。
Japow Travelのアドバイス
- 営業時間:8:30〜16:30。国際は通常12月中旬、2in1より数週間遅れてオープンし、春は2in1より先にクローズします。
- チケット:1日券一枚で国際と2in1の両方を滑れ、両エリア間のシャトルバスも無料。平日は安く、オンライン購入でさらに少しお得です。
- ツリーラン:雪が深いとホワイトホース脇と林間コースでツリーランがオープン。積雪が十分なときだけなので、ベースで確認を。
- バックカントリー:なし。指定エリア内で滑りましょう。ゲートシステムはありません。
- 雪と天気:ほとんどの日は晴れて寒く、自然降雪は白馬バレーや野沢温泉よりずっと少なめ。降雪後は朝イチがベストバーン、その後は日陰を追いかけましょう。
- 雰囲気:国内のお客さん中心のアットホームなゲレンデ。スタッフも親切です。
- 森の林道:5kmのコースには平らな区間があります。特にスノーボーダーは、長いスケーティングを避けるためにスピードを殺さずに。
組み合わせたい近隣スキー場
隣の白樺2in1は同じチケットで滑れる鉄板の組み合わせで、コース数が多く、パークや非圧雪のキャニオンもあります。北へ少し走ればブランシュたかやま。標高差とテクニカルな圧雪バーンでカービングの一日に最適で、今はスノーボーダーも歓迎です。車山高原は高原を見渡す絶景のワイドなクルージング、富士見パノラマは長いゴンドラと本物の標高差が欲しい日に。八千穂高原も足を延ばせる距離で、静かな林の一日を過ごせます。
結論:湖の静かなほう
白樺高原国際でディープな日や壮大な標高差は味わえませんが、晴れたストレスフリーなスキーの一日はとても上手に用意してくれます。ゴンドラは子どもを温かく運び、急なコースと深雪の日のツリーランは脚自慢を午前中いっぱい楽しませ、5kmの林道はクールダウンにぴったり。共通券で午後に2in1を足せば、高原での充実した気楽な一日の完成です。レベルの違うグループ旅行がうまくいき、誰も不機嫌で帰らない。そんなゲレンデです。
