
旭川のパウダーへの裏口
カムイスキーリンクスは、町が自分専用のパウダーの山を持つべきだと決めて、それを誰にも言い忘れたらこうなる、という場所です。旭川から約30分、標高751mの山頂まで本格的なゴンドラが通り、パウダーの朝はたいてい人より雪のほうが多い。村もお祭りのイルミネーションも観光バスの列もありません。車を停めて、チケットを買って、上がって、滑るだけ。

魅力はこの場所のかたち。寒波の日を飽きさせない大きさがありつつ、いい場所に行くために林道で20分も無駄にしないコンパクトさ。上級コースはほぼすべて非圧雪で、上部のダケカンバはスノーボーダーのために計画したかのような間隔で並び、北海道内陸の寒さが降った雪を何日も軽く保ちます。ここで何本か滑ると、ホームゲレンデの圧雪バーンがベージュ色のオフィスの廊下に思えてきます。
弱点は、カムイスキーリンクスが休暇ではなく日帰りの場所だということ。ベースに宿はなく、リフトが止まった後にすることもないので、寝るのも食べるのも旭川で、そこから車で通います。チーズフォンデュより柔らかいターンが大事なライダーにとっては、それこそがポイント。このレビューでは、いい雪の隠れ場所、気に入る人、道央の一週間への組み込み方を紹介します。
スキー場データ
- 標高差601m(751m → 150m)
- 降雪量約10m
- コース比率 31% 35% 34%
- ツリーラン
- リフト券¥5,300
- リフトゴンドラ1基、ペアリフト5基
- 混雑度
- コース外滑走可
- ナイター
- 家族向け
- コース数26
- 滑走エリア約135ha
- 雰囲気控えめな地元勢、パウダー第一
コースマップ
宿泊施設
地図で見るほぼ全員が北海道第二の都市旭川を拠点にします。それが正解です。駅近くのビジネスホテルは清潔で安く、朝早い出発にも慣れています。星野リゾートのOMO7旭川がいちばん個性的でバーもまずまず、ドーミーイン旭川は大浴場と夜鳴きそば、JRイン旭川は駅直結の手間いらずの選択肢。どこからでもファーストリフト前にスキー場の駐車場に着けます。
旭川は柔軟な拠点としても使えます。カムイスキーリンクス、旭岳、黒岳スキー場、富良野スキー場がすべて行ける範囲なので、一つの山に決め打ちせず寒波を追いかけられます。一つの山が大荒れでも隣は晴れていることがある道央では、これは本物の強みです。町を拠点にする考え方はスキー旅行の宿選びガイドで詳しく解説しています。
一、二泊温泉三昧するなら、ロープウェイの麓の深い森に温泉宿が並ぶ旭岳温泉へ。旭岳でロープウェイの日を過ごすのにぴったりですが、カムイスキーリンクスからは遠いので、拠点ではなく旅の途中のご褒美として。選択肢は旭岳の宿ページで紹介しています。
パウダーとコース
数字上は控えめ。コース26本、滑走距離約24km、リフト6基、標高150mのベースから751mの山頂まで約600mの標高差。それでも実際はもっと大きく感じます。ゴンドラが約8分で山の全高を上り、いちばんいい地形にそのまま降ろしてくれるからです。ゴンドラ一本でウォームアップではなく本格的なトップ・トゥ・ボトムです。
カムイスキーリンクスを特別にしているのは、手つかずのまま残されている部分の多さ。上級コース9本のうち8本が非圧雪で、中級コースのいくつかも非圧雪です。つまり、ロイヤルパウダーやダイナミックをはじめとする山頂からの急なフォールラインは、圧雪のクルージングコースが滑りならされた後も長く柔らかい雪を保ちます。最大斜度は約35度で、深雪では楽しく、絶対に転べないゾーンにはならないちょうどいい急さです。
主役は林。上部のコースの間に開けたダケカンバのラインは読みやすく、寛容で、もう十分と思えば圧雪バーンへ簡単に抜けられます。中上級者は待ち伏せされる感覚なしに端をのぞけ、上手なライダーはリフトのすぐ横に飛び出す長く遊び心のあるラインをつなげます。次のストックを探すのをやめて、うまくいった一本を繰り返すだけになる、そんな地形です。
大仕事をするのは雪質。日本海沿岸のような巨大な積雪量は出ませんが、内陸の立地のおかげで雪はとても冷たくドライで、風の被害も少ない。一晩の控えめな新雪でも数字以上に深く感じ、林は寒波の合間も何日も柔らかいまま。寒波の日は太い板を、その翌日は笑顔を持ってきましょう。
パウダーの朝はまずゴンドラに乗り、手つかずのうちに上部の林と非圧雪コースを攻めましょう。昼前になったら下へ流れ、地元勢が素通りしがちな下部リフトのコースの端を狩ります。平日の混雑が問題になることはまれ。週末は旭川の地元勢が来ますが、それでもゴンドラの列はたいてい短く、10時までに雪が荒らされ尽くすこともありません。
アクセス
入るなら旭川空港が楽で、東京から直行便があり、市内まで約35分。スキー場をいくつか組み合わせるなら新千歳も。札幌から旭川へは特急で約90分、その名もずばり特急カムイです。
旭川中心部からカムイスキーリンクスまでは、神居古潭の渓谷沿いに西へ車で約30分。地域全体で天気を追いかけられるので、車がいちばんです。レンタカーはスタッドレスタイヤが標準で、道はよく整備されていますが、寒い朝は最後の区間がツルツルになることがあるのでゆっくりと。駐車場は無料でたっぷりあります。基本は冬のレンタカーと雪道運転ガイドで解説しています。
どんな人に向いている?
- 初めての人まずまず
- パウダー狙い良い
- 滑らない人まずまず
- 予算重視良い
- アフター・夜遊びまずまず
- アクセスのしやすさまずまず
雪質、ツリーラン、短いリフト待ちを大事にする中上級者や上級者が、カムイスキーリンクスをいちばん楽しめます。圧雪バーンは脚をリセットするためのもので、その後はまっすぐダケカンバの中へ。スノーボーダーは林の間隔と長く平らなトラバースのなさを気に入るはずです。
初心者も、長くなだらかなネクストステップコースとベースのキッズエリアがあるので大丈夫ですが、初めての人なら安い地元のゲレンデでも同じことができます。巨大なアルパインフェイスや大きなゲート網を求めるなら、単独で一週間過ごすにはコンパクトすぎるでしょう。旭岳や富良野スキー場と組み合わせれば、とても強力な三角形の一角になります。エリアをまだ選んでいるなら、スキー場ファインダーで絞り込めます。
グルメとアフタースキー
ゲレンデの食事はシンプルで安い。ベースロッジでカレー、ラーメン、丼もの、カツ、そして雲が切れれば大絶景の山頂レストラン。燃料であって、目的地ではありません。
本当の食事は、日本屈指のラーメンの町旭川で。寒さの中でもスープが冷めないよう表面にラードが張られた醤油ベースが地元流で、あさひかわラーメン村には有名店がいくつも集まっています。ラーメン以外にも、駅近くの路地には居酒屋、焼き鳥屋、ジンギスカンの店がぎっしり。アフタースキーは控えめに、ビール、たっぷりの夕食、就寝。クラブに行きたいなら北海道の別の場所へ。店に入ったら居酒屋ガイドが注文の助けになります。
Japow Travelのアドバイス
- 営業時間:シーズン中は毎日9:00〜17:00。出発前に公式サイトでその日の運行状況を確認しましょう。
- チケット:リフト券は少額のデポジットつきのICカードに入っています。一日の終わりに返却すればデポジットが戻ってきます。
- バックカントリー:正式なゲートシステムはありません。ロープは閉鎖エリアを示し、スキー場の外はパトロールなし。ビーコン、ショベル、プローブを持ち、使い方を身につけておきましょう。
- 天気:北海道の内陸はとても寒くなります。厳冬期のゴンドラにはしっかりしたフェイスマスクとカイロを。
- 支払い:カードは広く使えますが、町の小さなラーメン店用に現金も少し持っておきましょう。
組み合わせるなら
旭岳はビッグマウンテン版の相棒で、条件が安定していればロープウェイで本格的なバックカントリーへ。富良野スキー場はロングな圧雪バーンとバリエーションを加え、ぴっぷスキー場は市の北にある小さく静かな寒波の日の選択肢。黒岳スキー場とトマムも長めの周遊なら行ける範囲です。これらをつなぐのが北海道道北・道央パウダールートです。
結論:町のいちばんの秘密
カムイスキーリンクスは効率的なジャパウの最高峰。短いドライブ、面倒なし、そして北海道のツリーランのベスト盤のように滑れる山。規模で圧倒はしませんが、それこそが魅力。巨大なマップを移動するのではなく、冷たく軽い雪で質の高い滑走を一日中積み重ねられます。旭川を拠点にレーダーを見張り、深い日に車で上がりましょう。流行よりターンを大事にするライダーにとって、道央の必須スポットです。
